電車の対面式の座席では、あまり前席の人の顔をジロジロ見ては失礼なので、単行本を持ち歩いてた。混雑する通勤電車では新聞も小さくたたんで読んでいた。
最近は周りを見渡すと、ほとんどの人がスマホを操作している。
ニュースを見ているのか、ゲームをしているのか、SNSをしているのか、何をしているのかはこちらからは、うかがい知れない。
近頃、おっさんは電車の座席では、いつもウトウトしている、実に気持ちが良い。よくよく考えると一日中ウトウトしているかもしれない。
2016年12月の携帯・スマホの契約数は、1億6千万台だ。1億2千万人強の日本の人口をすでに上回っている。
ジャンク品の水晶発振子の水晶を研いで周波数を微調整していた少年としては、地震などで一斉にかけた場合は別として、こんな膨大な端末が混信もせず使用できるのは驚きだ。
便利を望まなくてもドンドン便利になっていく世界は、おっさんには住みやすくもあり、住みにくくもある。
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